MX Master 4には実質オンボードメモリはありません。
この記事では、オンボードメモリがないと不便な場面やその対策を解説します。
ご自身の環境ならMX Master 4で問題ないのか、それともゲーミングマウスを検討した方が良いのかを判断できる内容になっています。
結論:MX Master 4にオンボードメモリは「ない」
MX Master 4には、ユーザー設定をマウス本体に保存して持ち運べる「オンボードメモリ」は搭載されていません。
理由は、ボタン割り当てやジェスチャーなどのカスタム設定は、マウス本体ではなくLogi Options+というソフトに紐づくからです。
そのため、MX Master 4は「オンボードメモリはない」という前提で選ぶ必要があります。
MX Master 4に設定を記録することは「本体だけではできない」
MX Master 4は、マウス本体だけでユーザーのカスタム設定を記録しておくことはできません。
なぜなら、ボタンカスタマイズやアプリごとのプロファイルなどの情報は、PC側のLogi Options+というソフトに保存される仕組みだからです。
例えば、自宅PCで戻るボタンにコピー、サムホイールに音量調整を割り当てても、その設定は自宅PCのソフト上に保存されるだけです。
そのため、MX Master 4では「本体が設定を覚えてくれるマウス」ではなく、「接続先のPCに入れたソフトが設定を覚えてくれる」と理解しましょう。
専用ソフトのLogi Options+が必須!
MX Master 4の性能を引き出すには、専用ソフトであるLogi Options+の導入が必須になります。
理由は、ボタン割り当てやアプリごとのカスタム、ジェスチャーボタンなど、多くの機能がLogi Options+を通して初めて設定できるからです。
実際に、ソフトなしだと「基本的なクリックやスクロールは動くが、追加ボタンは標準機能のままでしか使えない」という状態になってしまいます。
せっかくの高機能が活かしきれないのは、勿体ないですね。
そのため、MX Master 4を選ぶ場合は、「使用するPCごとに専用ソフトLogi Options+を入れられるかどうか」を必ず確認しましょう。
オンボードメモリがないMX Master 4だと困る場面4選
ここからは、オンボードメモリがなくて困る場面を4パターンに整理して紹介していきます。
困る場面①:会社PCにソフトを入れられず、カスタムボタンが使えない
MX Master 4で一番困るのが、会社PCにソフトを入れられないケースです。
まず、社内規定で外部ソフトのインストールが禁止されていると、専用ソフトLogi Options+を入れられません。
そうすると、追加ボタンのカスタムやジェスチャーが一切使えなくなってしまいます。
実際には
「自宅では超快適なのに、会社に持っていくと戻るボタンしか使えず、普通のマウスと大差なく感じる」
「会社PC用に別で安いマウスを買い足した」
といった声が挙がっています。
そのため、セキュリティが厳しい企業で働いている人は、MX Master 4を購入する前に、ソフトのインストール可否を事前に確認しておきましょう。
困る場面②:自宅PCと会社PCなど複数PCで同じ設定を使い回せない
複数のPCで、同じカスタム設定を使いまわしたい場面では、オンボードメモリがないのは不便になります。
理由は、設定がPC側に保存されるため、PCごとにLogi Options+をインストールして、同じプロファイルを作る必要があるからです。
例えば、自宅ではコピー・貼り付け・ウィンドウ切り替えをボタンに割り当て、会社PCでも同じ設定にしたい場合、両方のPCにソフトを入れて、それぞれで設定を整える必要があります。
そのため、人によっては、「複数のPCでプロファイルを一から設定するのが面倒だ」と感じてしまうでしょう。
困る場面③:出張先やクライアント先のPCで、カスタムボタンが使えない
出張先やクライアント先のPCで一時的に作業する人にとっても、オンボードメモリなしのMX Master 4は制約が大きくなります。
理由は、そうした“他人のPC”ではソフトのインストール許可が出ないことが多く、短時間のために設定を入れ直すことも現実的ではないからです。
実際に、普段はマクロやショートカットに頼っている人が、客先ではスクロールとクリックだけのマウスになってしまいます。
そうすると、作業スピードが大幅に落ちてしまいます。
このように、外部PCでの作業が多いワーカーにとっては、オンボードメモリで設定を持ち運べるゲーミングマウスの方が、相性が良いと言えるでしょう。
困る場面④:コピー・貼り付け・マクロなどショートカットを記録できない
ショートカットやマクロに依存した作業スタイルの人ほど、オンボードメモリのない不便さを感じやすいです。
理由は、コピー・貼り付け・ウィンドウ切り替え・定型文入力などをボタンに記録しても、ソフトのないPCではその設定が全く使えないからです。
例えば、資料作成やプログラミングで複数のショートカットを多ボタンに割り当てている人が、ソフトのないPCに接続すると、全てのボタンがただの標準動作に戻ってしまいます。
そうすると、予想以上に作業効率が落ちてしまい、不便を感じる場面が多くなるでしょう。
MX Master 4にオンボードメモリがなくて困った時にする事3つ
MX Master 4にオンボードメモリがなくて困ったときも、いくつか現実的な対策があります。
ここでは、対策を3つのポイントに分けて、解説していきます。
対策①:会社に「公式マウスソフトのインストール」を相談してみる
最初に検討したいのは、会社に公式マウスソフトの導入を相談してみることです。
理由は、著名メーカーの公式ツールであれば、情報システム部門の許可が得られるケースがあるからです。
Logi Options+はロジクール公式のユーティリティであり、業務向けに使っている企業も多いです。
実際、「事前に申請すれば導入が認められた」という事例もあります。
そのため、まずは「業務効率を上げるために公式ソフトを使いたい」という形で相談し、許可が出れば、MX Master 4をフル機能で活用できるでしょう。
対策②:仕事とプライベートでマウスを使い分ける
次の選択肢は、仕事用とプライベート用でマウスを分ける運用です。
理由は、会社PCではオンボードメモリ付きのゲーミングマウス、自宅ではMX Master 4と役割分担すれば、オンボードメモリ問題を解決できるからです。
例えば、
「自宅ではMX Master 4のホイールやジェスチャーを活かしてクリエイティブ作業」
「会社ではG304などオンボードメモリ対応マウスでショートカットやマクロを使う作業」
といった使い方が考えられます。
そのため、「どうしても会社PCにはソフトを入れられない」という場合でも、マウスを使い分けることで、オンボードメモリ問題を解決できます。
対策③:オンボードメモリ付きのゲーミングマウスを検討する
3つ目の対策は、オンボードメモリ付きゲーミングマウスを検討することです。
理由は、オンボードメモリ対応モデルなら、一度プロファイルをマウス本体に保存しておくだけで、同じカスタムを使いまわせるからです。
具体的な代替候補としては、まずロジクールGシリーズの「G304」が挙げられます。
G304はオンボードメモリに対応し、会社PCなどソフトを入れられない環境でもカスタムボタンやDPI設定をそのまま使えるモデルです。
加えて、小型軽量でワイヤレス接続にも対応しているため、持ち運びやすいです。
実際
「仕事用にG304を使っている」
「オンボードメモリのおかげで会社でも快適になった」
という声もあります。
同じくロジクールGの「G502 X LIGHTSPEED」も、オンボードメモリに対応した多ボタンマウスになります。
そのため、オンボードメモリ付きゲーミングマウスを検討するのは、かなり現実的な手段といえるでしょう。
↓↓代替案のG304の詳細はこちらから↓↓
↓↓代替案のG502の詳細はこちらから↓↓
オンボードメモリがないMX Master 4でも困らない場合
一方で、全ての人にオンボードメモリが必須というわけではなく、MX Master 4でも全く困らないケースもいくつかあります。
困らない場合①:常に1台のPCだけでMX Master 4を使う場合
まず、常に1台のPCだけでMX Master 4を使う場合は、オンボードメモリの有無はほとんど気になりません。
理由は、設定がPC側に保存されているなら、そのPCでしか使わない限り、マウスを抜き差ししてもカスタムが失われることはないからです。
そのため、「マウスはほぼ動かさない」「PCも一台だけ」というライフスタイルなら、オンボードメモリの有無は気にしなくてよいでしょう。
困らない場合②:会社PCにも普通にソフトをインストールできる場合
次に、会社PCにも問題なくソフトをインストールできる環境であれば、オンボードメモリの重要度はかなり下がります。
理由は、自宅PCと会社PCの両方にLogi Options+を入れ、同じ設定を適用することで、実質的に「どこでも同じカスタム」を再現できるからです。
実際に、クラウド同期機能や設定のエクスポート・インポートを活用すれば、環境移行のたびに手作業で一から設定を作り直す必要もなくなります。
そのため、業務PCの制約が緩く、公式ソフトを自由に使えるのであれば、オンボードメモリにこだわる必要はないでしょう。
MX Master 4 オンボードメモリがない まとめ
MX Master 4 オンボードメモリがないことは、人によっては大きなデメリットになります。
重要なのは、「ソフトを入れられないPCで使う場面があるか」「複数PCで同じカスタムを使い回したいか」を事前に整理することです。
もしこの記事を読んで、自分の環境ではオンボードメモリが必須だと感じたなら、ゲーミングマウスへの乗り換えや併用も検討してみてください。
逆に当てはまらないなら、MX Master 4を安心して選ぶ判断材料になるはずです。
